今日はドラゴンボールの主人公孫悟空の父親バーダックを主人公としたスピンオフ作品『ドラゴンボールZ たったひとりの最終決戦〜フリーザに挑んだZ戦士 孫悟空の父〜』についてです。

 ドラゴンボール超劇場版『ブロリー』では悟空(カカロット)の母ギネと共に悟空を地球へ逃がす等父親らしい一面が描かれていたバーダック。

 しかし『ドラゴンボールZ たったひとりの最終決戦〜フリーザに挑んだZ戦士 孫悟空の父〜』におけるバーダックはそのような父親らしい優しさは描かれていない反面かっこよさが全面に押し出されています。

 ではそんな『ドラゴンボールZ たったひとりの最終決戦〜フリーザに挑んだZ戦士 孫悟空の父〜』について概要や登場人物、ストーリーなど振り返っていきたいと思います。

概要

 
 今から今年でちょうど30年前となる1990年(平成2年)の10月17日に放送されたアニメ『ドラゴンボールZ』のテレビスペシャルで初のスピンオフ作品。

登場人物

・バーダック

 本作の主人公で悟空の父親。名前の由来はバーダック(ごぼう)。左ほほに十字の傷がある。性格は粗暴で実の子であるカカロットへの愛情も希薄なものの仲間達への想いは強い。最下級戦士ながら幾多の死線をくぐり抜け戦闘力は一万近く。

 カナッサ星の戦いでは最後の生き残りであるトオロに頭部に攻撃を受け、それにより未来を予知する能力を得たのだが‥

・トーマ

 バーダックチームのサブリーダーのような位置づけ。左手に巻き付けた包帯がトレードマーク。名前の由来はトマト

・セリパ

 バーダックの紅一点でサイヤ人では珍しい女戦士。カナッサ星ではバーダックにカカロットに会いに惑星ベジータに帰るよう促すなど母性を感じさせる描写がある。名前の由来はパセリ

・トテッポ

 バーダックチームの巨漢選手。額に三本傷がありいつも何かを食べている。名前の由来はポテト

・パンブーキン

 バーダックチームの一員。小柄な肥満体に似合わず中々動きは機敏でバーダックを不意打ちしたトオロに対していち早く攻撃をした。
 

ストーリー

 惑星ベジータで一人の男の子が産声をあげた。その名はカカロット、後の孫悟空である。その頃、カカロットの父であるバーダックは仲間達とともにカナッサ星を攻めていた。大猿と化したバーダックたちによりカナッサ星は一夜にして陥落した。

 翌日、カナッサ星を制圧し休憩を取っていたバーダックに、カナッサ星人最後の生き残りであるトオロがバーダックに不意打ちを浴びせ、「お前に未来を予知できる幻の拳を放った。未来を見てせいぜい苦しむがいい」とバーダック達をあざ笑う。そんなトオロをバーダックは「ほざけーっ!」とエネルギー弾で消滅させるもその直後に意識を失ってしまう‥

 場面は惑星フリーザ。バーダックたち名もない下級戦士たちが予定より1ヶ月も早く惑星の制圧を完遂したことで、フリーザの側近ザーボンは、サイヤ人たちに対して危機感を抱き始め、フリーザと側近のドドリアの前でそのことを吐露した。

 数日後、いまだバーダックは治療カプセルの中にいた。ドクター曰く傷はほとんど完治し肉体的には問題はないものの、脳波に異常があるとのこと。
 バーダックチームの次の星の征圧命令は惑星ミート。トーマら仲間たちはバーダックの容態を気遣い、彼を残して出発する。そのころ治療カプセルの中のバーダックはフリーザによってサイヤ人が滅ぼされるという夢を見ていた。そして惑星ベジータが爆発したところで意識を取り戻す‥

 意識を取り戻したバーダックは、仲間に追って自分も惑星ミートに向かおうとするが、その途中で保育器の中で寝かされていた自分の息子、すなわちカカロットとの初めての対面を果たす。しかし息子の戦闘力がたったの2と知り、失望して「クズが」と言い残してその場を去ってしまう

 惑星ミートではフリーザの命を受けたドドリアとその部下たちがトーマたちを攻撃し、バーダックが到着した頃には仲間はほぼ全滅していた。かろうじて生きていたトーマは、バーダックにフリーザの裏切りを伝えて絶命する‥事態が理解できず立ち尽くすバーダック‥そこにドドリアの部下4人がバーダックの始末に現れる。途中脳裏に成長した悟空とベジータの戦いの予知夢が始まるというアクシデントがあったもののなんとかドドリアの部下達に勝利する‥しかし未だに事態を飲み込みない。「何故だ?‥」と困惑しているところに現れたドドリアの奇襲をうけてしまう‥

 瀕死の重傷を負いながらバーダックは生きていた‥そして惑星ベジータに戻る途中フリーザが惑星ベジータに向かっていることを確認する。今まで自分が見てきた奇妙な夢が、全てこれから起こる未来を暗示していたことを悟ったバーダックは、惑星ベジータに到着すると事態を説明しフリーザに立ち向かうよう仲間のサイヤ人たちに呼びかけるが、彼らはバーダックの言葉をまるで信じようとはせず、逆に笑いものにされるだけだった。

 自分自身、惑星ベジータ、そしてカカロットの運命と未来を変えるため、バーダックの、たったひとりの最終決戦が始まろうとしていた‥

 

見どころ

 まずはバーダックがトーマの包帯を形見として頭に結ぶシーンです。トーマが息絶え顔を包帯で綺麗に拭くバーダック‥包帯はみるみるうちにトーマの血で赤く染まっていく‥そこにバーダックを抹殺せんと現れるドドリアの部下達。そんな部下達に対して血染めの包帯を頭に結び「トーマの敵」とばかりに戦いを挑むシーンは名シーンの一つです。

 そしてもう一つの見どころはやはりラストバトルでしょう。バーダックが独りで敢然とフリーザに戦いを挑みフリーザの無数の部下達をなぎ倒しフリーザの宇宙船に突進していく様はまさに漢です。そしてフリーザとの直接対決は後の映画でも使用される名シーンとなっています。

 今日は『ドラゴンボールZ たったひとりの最終決戦〜フリーザに挑んだZ戦士 孫悟空の父〜』についてまとめてみました。