なんでも日記

国家公務員 巷の出先機関人気ランキングに騙されるな! 人気が高い=いい職場とは限らない!

本ブログでたびたびお話ししていますが私は国土交通省系の運輸局という自動車行政を行う出先機関に勤務していた元国家公務員です。

そのときの経験をもとに国家公務員関連の記事もたびたび書いているところです。

さて先日某サイトで見つけた公務員試験受験生を対象に行われた国家公務員出先機関人気ランキングについての記事を書きました。

思ったより多くの方に読んでいただいており関心の高さを痛感していたところ当該記事のコメント欄から貴重なご意見をいただきました。(コメントされた方。前回に続きありがとうございます。)

そこで今日はいただいたコメントをもとに「国家公務員 巷の出先機関人気ランキングに騙されるな 」についてまとめたいと思います。




➀国家公務員巷で見かける出先機関ランキングまとめ

ではここで今いちど某サイトで見つけた国家公務員出先機関ランキングをまとめたいと思います。

国家公務員出先機関人気ランキング

S:経済産業局

A:検察庁、通信局、法務局、行政評価局
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B:税関、入国管理局、労働局、公正取引委員会、警察局

C : 防衛(装備・学校系)、 厚生局、農政局、公安調査庁、地方整備局、地方運輸局
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D:防衛(部隊系)、航空局

E:検疫所、矯正、麻薬取締官
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F:森林管理局

本ブログの国家公務員の内情に関する記事で散々運輸局がいかにダメ組織かをこきおろしている私。

そんな運輸局が上記のランキングで中位のCランクということで驚きを隠せなかったわけですが・・・やはり国家公務員経験者であればこのランキングに違和感を覚えるようで今回運輸局よりも上位のBランクに位置する労働局勤務の現職職員の方から貴重なコメントが寄せられました。

➁国家公務員出先機関ランキングで上位ランクの労働局の実態は?

上述のランキングはS~Fの7段階。

労働局はこの中で上から3番目のBランクに位置します。

このBランクでもかなりいい組織というイメージを持ちますよね。
しかし今回いただいたコメントを見るとどうやらこのランクが高い=理想的な組織というわけではやはりないようです。

いただいたコメントでは

➀申請人の客筋は最悪で職員のメンタル求職者が多いこと(・・・まあこれはどこも似たり寄ったりだと思うのですが)

さらには人事院から発表される省庁別の各種ハラスメントに関しての苦情相談件数においても厚生労働省が2位となっておりその出先機関である労働局もその件数の内かなりのウエートを占めているであろうことが寄せられました。

(また「働き人を支える機関なのにこの組織の現状はどういうことなのかいつも考えてしまう」という感想コメントは非常に考えさせられるものがありました。)

⓷人事院が公表!各省庁別のハラスメントなど苦情申告件数を確認してみた!

ちなみに滅茶苦茶気になってしまったためこの人事院の省庁別苦情相談件数を実際に確認してみました。

するとここ最近(平成29年度・30年度・令和元年度)毎年のように1位法務省、2位厚生労働省、3位国土交通省が上位を独占という結果であることがわかりました。

ここで特筆すべきは1位の法務省です。

上述の人気ランキングでは法務省の出先機関である法務局が上から2番目のAランクに位置していますよね。

しかしながら法務省の苦情件数は実は国の行政機関の中で圧倒的に多いのです。(2位の厚生労働省が苦情件数100件のところ1位の法務省はなんとその倍の200件近く!)

こういったことから考えていると実は法務省の出先機関たる法務局も受験生の間での人気こそ高いものの実は・・・ということが考えられますよね。
(もっとも省庁別とあるだけでその中の行政機関ごとの内訳は不明だったため200件の苦情のほとんどは本省という可能性も残されてはいますが・・・)

⓸「国家公務員 巷の出先機関人気ランキングに騙されるな! 人気が高い=いい職場とは限らない!」まとめ

以上「国家公務員 巷の出先機関人気ランキングに騙されるな! 人気が高い=いい職場とは限らない!!」についてまとめました。

思うにこの手のランキングは対象がまだ何もわかっていない純粋無垢な受験生ということもありその順位は組織の実態よりも華やかさなどのイメージが先行してのもの・・・

したがって実際の働きやすさなどは一切参考とならないということをよ~く理解しておいたほうがよさそうです。

とくに明確に「〇〇の行政に携わりたい!」というビジョンがなく「何よりも安定が第一!働くのはどこの省庁でも構わない!」という方はこういった人気ランキングよりも今回本ブログで取り上げた各省庁ごとのハラスメントなどに関する苦情申告件数などをもとによさげな組織のあたりをつけたほうがはるかに有益といえるのではないでしょうか?

私などはそういった知識がなかったために数ある省庁の中から上位3本の指に入るハラスメント横行省庁たる国土交通省系の行政機関で勤務する道を選んでしまいました。

これから国家公務員になられる方は私のようにならないことを祈ります(笑)