国家公務員というと安定していてそこそこ高収入の憧れの職業というイメージをお持ちのかたも多いのではないでしょうか。
 しかし最近そんな憧れの職業につくべく難関の公務員試験を乗り越えて合格を果たしたにも関わらずすぐに退職してしまう若手職員が増加しています。
 一体なぜ最近国家公務員の若手職員の退職が増加傾向にあるのか?
 元国家公務員の視点からまとめたいと思います。




①国家公務員の退職 入ったばかりの若手が何故?‥キャリア官僚だけじゃない!ノンキャリアの若手も早期退職が増加!

 今回のテーマの国家公務員若手職員の早期退職。
 実は最近ニュースに大きく取り上げられました。
 なんでも霞ヶ関の本省採用となったキャリア官僚の若手の早期退職が増加し河野行政改革担当大臣が危機感を募らせているそうです。
 そしてこの若手職員の早期退職は何も霞ヶ関の本省採用となったキャリア官僚だけの問題ではなくなっています。
 ノンキャリアの若手職員にも同じ現象が起こっているのです。

②国家公務員の退職 入ったばかりの若手が何故?‥私の見てきた若手の退職事例

 私はこのブログで度々公言しているとおり国土交通省の出先機関の某運輸局に勤務していた元国家公務員です。
 私自身も40代半ばで今流行りのFIREにより早期退職した人間なのですが、明らかに昔と比べて入ってすぐに退職してしまう若手が多くなっていることは本当に感じていました。
 酷い事例になると入庁した次の日から来なくなりそのまま退職してしまうという信じられないケースがありました。(入庁してひと月後に正式に退職)
 

③国家公務員の退職 入ったばかりの若手が何故?‥考えられる原因①圧倒的業務量

 では何故彼等はせっかく難関の公務員試験を合格したにも関わらず早期退職してしまうのか?

 まず考えられる最大の要因は圧倒的な業務量です。
 本省霞ヶ関採用の場合キャリア・ノンキャリア関係なく激務の毎日です。
 また比較的楽とされる出先機関も部署によっては土日出勤しなくては仕事が間に合わない部署もあります。
 私も某運輸局の本局勤務時に朝9時から翌朝3時まで勤務という日々が半年以上続いたことがありました。

④国家公務員の退職 入ったばかりの若手が何故?‥考えられる原因②無駄が多い理不尽な業務マニュアル基準

 そしてその後圧倒的な業務が通達というマニュアル基準に基づいて処理するのですが‥これが本当に無駄というか敢えて業務を複雑化させるような基準が多い(笑)
 正直「こんなのどうでもよくね?」と思いながらやっていたことが昨日のように思い出されます。

⑤国家公務員の退職 入ったばかりの若手が何故?‥まとめ

 
 詰まるところ国家公務員の仕事は無駄が多いマニュアル基準に沿ったうえで圧倒的な業務量をこなさなくてはいけないという性質が甚だしいのです。

 ですので優秀な若手ほど「なんで敢えてこんな無駄なやり方で仕事しなくてはいけないの?」となってしまいやる気をなくしてしまうのです。

 これに加えパワハラ上司と一緒になってしまった、超過勤務手当が満足に支給されない部署に配属されてしまった等の要因が絡むとジ・エンドです(笑)

 私は無駄な通達に縛られて業務を行わなければいけないたいう悲しい宿命がある限りこの国家公務員若手職員退職者の増加は止まらないと確信していますが‥果たして河野行政改革担当大臣は見事にこの問題に終止符を打てるのでしょうか?

お手並み拝見といきたいと思います。