2020年も2月半ばに入り刻一刻と東京オリンピックがせまってきていますね。そんななか明日2月16日に競歩20kmの日本選手権2020が神戸にて開催されます。この大会は東京オリンピックでの同種目の代表選考会も兼ねており優勝者は東京オリンピックへの出場が確実視される非常に大事な大会です。ところで皆様は近年日本の競歩が(特に男子において)レベルが飛躍的に向上し世界のトップレベルに君臨しつつあるのをご存じでしょうか?
前回のリオオリンピックでは男子50km競歩にて荒井広宙選手が銅メダルを獲得(「失格」か「銅メダル」かの二転三転の上に銅メダル獲得となり、日本人全員がホッとしたのは記憶に新しいですよね。)そして2019年のカタールのドーハで行われた世界選手権では男子20kmで山西利和選手が優勝。そして50kmにおいても鈴木雄介選手が優勝と日本人選手が2種目完全優勝を果たしました。日本男子の競歩はいま完全に勢いに乗っており地元開催となる東京オリンピックにおいても金メダルが期待される有力種目の1つとなっているのです。(特に20kmの山西選手はこの種目でオリンピック、世界選手権を通じて初のメダル獲得という偉業でした。)
そんな金メダルが期待される男子競歩の選考会も兼ねた日本選手権ですがこの20kmの日本人男子選手の残り枠はあと2つという狭き門なうえに(2019世界選手権覇者の山西選手はすでに東京オリンピックへの出場が内定)、日本陸連が定める派遣設定記録1時間20分をクリアする選手が複数出場するため非常にハイレベルな争いが繰り広げられることは必至です。またすでに東京オリンピック出場を決めた山西選手も同大会にエントリーしており、東京オリンピック代表入りのためには「世界選手権覇者の山西さんに勝利したうえで優勝する」とうことがこれ以上ない代表入りへのアピールとなります。
そこで今日は明日の日本選手権2020の優勝候補選手を何人かとりあげていきたいと思います。
目次
日本選手権5連覇中の絶対王者・・・高橋英輝選手
まずは今大会優勝の大本命に挙げられる高橋英輝選手(27歳。富士通所属)です。日本選手権5連覇中と、この大会で無類の強さを誇る絶対王者です。リオオリンピック代表で、世界選手権には2015年から3大会連続で出場している日本トップ選手の1人です。昨年は日本選手権優勝のあと、国際陸連競歩グランプリ9位、世界選手権10位と少し精細を欠きましたたが、本来のポテンシャルを発揮できれば間違いなく優勝候補筆頭といえるでしょう。是非代表入りを決めて42位と不本意な成績に終わったリオオリンピックの雪辱を地元開催の日本で果たしたいところでしょう。また少し内弁慶なところもあるため地元日本で開催されるオリンピックはメダル獲得への最大のチャンスともいえるでしょう!
勢いにのる若手のホープ・・・池田向希選手
次に紹介するのは勢いにのる若手のホープの大学生選手の池田向希選手(21歳。東洋大学)です。自己記録の1時間17分25秒というタイムはは世界歴代10位という好記録!昨年はユニバーシアードでは金メダル、そしてカタール、ドーハでの世界選手権では6位入賞と大躍進を遂げました。スピードに加え器用さも兼ね備えている選手で勢いに乗り明日優勝するというシナリオも十分予想されます。また東洋大同期でもある川野将虎選手がすでに50km競歩で五輪代表に内定していることもよい刺激材料となりそうです。池田選手も川野選手に続くことができるか?要注目です!
ちなみに全くの余談になりますがこの池田選手、タレント・ファッションモデルとして有名なみちょぱこ池田美優さんと「はとこ」の間柄だそうです。みちょぱさんファンの方も要注目ですよ!
32歳のベテラン・・・藤澤勇選手
32歳のベテランでロンドン・リオオリンピック代表、そして2017年ロンドン世界選手権代表の藤澤勇(ALSOK)選手も3大会連続のオリンピック出場を狙う1人です。2012年に日本選手権での優勝経験もありオリンピックや世界選手権のような主要大会においても大崩れすることなくほぼ20以内に食い込む安定感を武器に優勝争いに食い込みベテランの底力を見せつけることができるか?注目です。
またこちらも余談になりますがヤフーニュースでこの藤澤選手について「(東京オリンピック出場で)2大会連続のオリンピックを目指す」との記事がありましたが藤澤選手は2012年のロンドン(18位)、2016年のリオオリンピック(22位)も出場しており東京オリンピック出場となれば3大会連続出場となります。
度重なるケガからの復活なるか?・・・松永大介選手
最後に紹介するのが松永大介選手(24歳。富士通所属)。高校時代のインターハイ優勝や大学時代の世界ジュニア優勝など数々のタイトルを獲得してきた「天才ウォーカー」。弱冠21歳で出場したリオオリンピックでも7位入賞を果たしました。しかしそんな天才も昨年はケガに苦しみ主要大会で相次ぎ途中棄権と不本意な結果が続きました。今大会で優勝し復活に向けてアピールしたいところです。
以上、明日行われる東京オリンピック選考会も兼ねた競歩20km日本選手権2020について注目の男子選手をまとめてみました。はたして誰が優勝となるのか?上述の4名以外からも優勝者が現れても不思議ではないほどの激戦が予想される明日の大会。結果が今から楽しみです!