ネットニュースを見ていますと公務員組織のパワハラ・セクハラを原因とし職員が懲戒処分を受けたというニュースが相変わらず非常に多いです。

 特に公務員の中でも警察組織におけるパワハラ・セクハラ懲戒処分のニュースが非常に多い印象を受けます。
 実際検索ワードに「公務員 パワハラ 事例」と検索すると出てきたサイト数が約23万件なのに対し、「警察 パワハラ 事例」と検索すると出てきたサイト数は約219万件と約10倍以上のサイト数が出てきます。
 
 これはいかに警察組織におけるパワハラを原因とした懲戒処分事例が多いかを如実に示している一方で、警察以外の組織・・・例えば私がかつて勤務していた運輸局などの組織の懲戒処分についてはその件数が少ないためかニュースになることはありません。

 何故このように警察組織においてのみ圧倒的にパワハラ懲戒処分事例が多いのか考えてみたいと思います。




警察パワハラ懲戒処分事例が多いのは何故?

 まず警察組織におけるパワハラ事例を調べてみるとそのほとんどが部下への叱責や暴行がほとんどです。
 月に1回はどこかの警察が上記パワハラ行為を原因に懲戒処分を行ったプレス発表のニュースを見つけることができます。

 では何故毎月必ずと言っていいほど警察のパワハラ懲戒処分関係のニュースを目にするのか?
 警察だけが飛びぬけて問題のある職員のたまり場なのか?

 実際に公務員経験のある私からすると警察だけが飛びぬけて人間的に問題のある職員が飛びぬけて多いということはないと思います。
 少なくとも運輸局にも物凄いパワハラ上司は現在も大多数存在します。
 私自身も暴行はないまでも叱責や威圧的な言動を受けたことは多々ありました。

 ではパワハラを行う職員が存在するにもかかわらず何故警察だけが懲戒処分事例が多いのか?

 それはズバリそれだけ警察組織がパワハラに対して自浄作用がある組織だからということが言えるのではないかと思います。

公務員時代に私が受けたパワハラ行為

 上述のように警察が懲戒処分を行ったパワハラ行為の原因は部下への叱責や暴行といったものがほとんどです。
 私も暴行こそありませんでしたがパワハラ上司から叱責や威圧的行動をうけたということであれば決してひけをとりません。
 もう15年以上前のことですが以下私が受けたパワハラ行為をまとめてみます。

・「使えない」「死ね」「殺す」「消えろ」などの暴言を1年11月にわたり受け続けた。

・仕事で些細なミスをしたことに対して逆上し私の机に書類やカッターを投げつけてきた。

・飲み会の席で私の仕事に関する認識が甘いと胸ぐらをつかんできた。(当時当該上司のパワハラ行為に嫌気がさし退職を申し出ていたこともありそれに激怒したものと思われる)

公務員のパワハラに対し懲戒処分を下すという自浄作用が働かない運輸局

 さてこのようなパワハラ行為を約2年にわたり受け続けていた私ですが・・・当然この事実は当時の職場の管理職も把握し職場本部の人事課も把握していました。

 ・・・しかし人事課がこのパワハラ上司に対して懲戒処分を下すことはありませんでした。

 ちなみにこの職員は無断遅刻や海外旅行を行う際に事前に手続きをしなくてはいけない海外渡航承認手続きを怠るなどパワハラ行為以外にも多くの問題行動を起こす職員でしたがそれらについてもまったく見て見ぬふり・・・

 私だけが約2年地獄のような目にあったのでした。

 ちなみに私は現在元職員としての立場でこのパワハラ上司を国土交通省や運輸局へ現役職員と組んで告発し然るべき処分を受けさせるべく行動を起こしていますが告発から半年以上経過した今日現在においても運輸局は全く何のアクションも見せません。

 これらは運輸局と言う組織はては国土交通省と言う組織がパワハラと言うものに対していかに自浄作用が欠如している組織であることを示しているといえるのではないでしょうか?

「公務員のパワハラ 何故警察は圧倒的にパワハラ懲戒処分事例が多いのか?」まとめ

 以上、「公務員のパワハラ 何故警察は圧倒的にパワハラ懲戒処分事例が多いのか?」についてまとめました。

 よくこういった警察組織のパワハラ懲戒処分関連のニュースのコメント欄を見ると「警察は本当に問題のある奴らばかりでクソ」などのコメントを多々見受けます。
 しかし私は警察が特別パワハラが横行しているというわけではなく、どこの公務員組織も同じようなものだと思っています。

 そしてパワハラの事実をつかんだならば速やかに調査し処分を下すという姿勢を見せている時点で自浄作用のあるむしろ素晴らしい組織なのではないかと逆に感心しています。

 警察が圧倒的にパワハラ処分事例が多いのはそれだけこのハラスメントに対して厳しい時代の中で数ある公務員組織の中で率先してこの問題に厳しい姿勢で取り組んでいることのあらわれなのではないでしょうか?
 そして自浄作用の一切働かない運輸局よりはるかにホワイトな職場と言えるのではないでしょうか?