このブログで度々公言しておりますが私は国土交通省の出先機関の関東運輸局に勤務していた元国家公務員です。
先日運輸局時代に仲良くしていた知り合いと会う機会があったのですが、私が在任中非常に無能な職員として名をはせていた職員が人事異動によりとうとう管理職のポストに昇進したという話を聞きました。
私はその職員と同じ職場で勤務したことはないのですが色々と話を聞く限りとんでもない人物という言葉がピッタリの職員で、実際に管理職として赴任した早々に部下がメンタルを病み病休になったそうです。
そこで今回は国家公務員は何故無能な職員でも出世するのかについてまとめたいと思います。
➀国家公務員は何故無能な職員でも出世する?・・・国家公務員と地方公務員の昇進の違い
国家公務員は何故無能な職員でも出世できるのか?
その要因の1つは国家公務員の昇進の仕方に大きな要因があります。
私は県庁勤務の地方公務員の友人がいるのですが、その友人曰く地方公務員は係長・主任・課長補佐・課長といった各ポジションへ昇進する際に昇進試験が実施されその試験に合格しないと昇進ができない仕組みになっているようです。
こうすることである一定以上の知識がない職員を安易に一定のポストにつかせない抑止力が働いています。
その一方で国家公務員は昇進の際に昇進試験は一切課されません。
「この部署で係員として何年以上の勤務経験があれば係長へ昇進」
「この部署で係長として何年以上の勤務経験があれば主任へ昇進」
というようにモノを言うのは勤務経験が全てです。
勤務態度や能力などは一切問われません!!
このため無能な職員でも安易に出世してしまうのです。
➁国家公務員は何故無能な職員でも出世する?・・・人事部門が現場を知らない
そして国家公務員が無能な職員でも出世する大きな要因がもう1つ存在します。
それは人事異動を決定する人事部門が無能だということです。
上述の通り国家公務員は勤続年数のみが昇進の際の基準となるため、ポストが足りなければ実際の能力関係なしに要件を満たす職員を不足しているポストへ割り当てます。
この際「この人物を管理職にすると職場全体が最悪の場合どうなるか?」といった配慮は一切働きません。
このため無能な人物を安易に昇進させた結果職場全体が崩壊する結果を招いたことが私の在任中幾度となく耳にしました。
通常自動車登録部門の窓口業務は申請手続きは5~10分ほどで終了します。
しかし私の在任中とある車検場では無能な職員が管理職として赴任したことで病休者が続出。
職場が崩壊し職員不足となり申請手続きが1時間以上かかることが当たり前になったということがありました。
ちなみにこのような自分たちが決定した人事異動により職場崩壊を招いても人事部門は素知らぬ顔。
何もサポートはしません。
⓷国家公務員は何故無能な職員でも出世する?・・・まとめ
以上、国家公務員は何故無能な職員でも出世するのかについてまとめました。
大まかな要因としては実際の能力に関係なく勤続年数さえ満たせば昇進の要件を満たすという現行の昇進システム。そして要件さえ満たしていれば安易な人事異動でポストにつけてしまう人事部門が無能なことの2つがあげられます。
この流れを断ち切らないかぎり一定のポストに就いた無能な職員が勘違いし好き勝手な横行を繰り返し行政サービス低下を招くことはもちろん、部下職員がメンタルを病み病休が増加していくという負のスパイラルがどこまでも続くことになります。
果たしてこの悪い流れを断ち切るような改革が断行され要職に就いた無能な職員が一掃されるような日は来るのでしょうか?