本ブログで度々お話していますが私は国土交通省の出先機関の運輸局に勤務していた元国家公務員です。
そんな私にとって非常に興味深いニュースが今日大きく報じられました。
それは日本の行政の中枢である霞が関において職員の残業代が初めて400億円を突破したというものです。
今日はこの件に関していかに本省での勤務が常軌を逸しているかについてまとめていきたいと思います。
※本記事での国家公務員はノンキャリア職員を指します。
➀霞が関勤務の国家公務員の残業代が初の400億円を突破!
まずは冒頭のニュースについてさらっと見ていきましょう!
今回のニュースを報じたのは朝日新聞。
今年度の2022年度の中央省庁の残業代が初めて400億円を突破したそうです!
またこの数字もさることながら昨年度から約20%も増加していることも驚くべき事態といえます。
➁霞が関勤務の国家公務員の勤務ルーティン
さてこのように今年度の残業代が400億円を超える過去最高水準といっていい激務をこなしている本省霞が関勤務職員ですが・・・実は今私のかつての後輩がちょうどいま国土交通省本省に勤務しています。
いまでも月一程度でやり取りをしてちょくちょくその激務ぶりについて聞いているのですが・・・
一日勤務が大体どのような感じで終わるのかを少しご紹介したいと思います。
➀朝9時半に出勤。
➁定時の6時15分まで来客対応や電話の対応
⓷定時以降に通達や事務連絡の公文書作成や議員レク
※議員レク・・・国会議員への説明のことです。
⓸帰宅は早くて終電。日をまたいでのタクシー利用での帰宅は当たり前。
⓹家事を少し手伝い就寝は午前3時過ぎ・・・
これが毎日延々と続きます。
ちなみにこの後輩・・・お子さんが小さいということもあり職場も便宜を聞かせて基本毎日帰宅はできる体制をとっていたようですが泊まり込みが連日続くということもざらにあります。
⓷霞が関の国家公務員ノンキャリア職員は踏んだり蹴ったり?
さてこのように時間的に見ても殺人的なスケジュールなわけですが・・・
その勤務もかなり大変です。
例えば上記ルーティンの➁の電話対応ですが・・・悪質な特殊申請人とでもいうべきクレーマーによる長時間にわたる執拗な電話攻撃は非常に多いそうです。
このてん私が車検場勤務時代に受けていた電話攻撃とは悪質さの度合いが違います。
基本この手の方々は法律を変えない限りどうしようもないことを無意味にネチネチと絡んでくるのですが・・・クレームの相手がその制度を作った大元の本省となるとその執拗さが出先機関に対するものとは遥かに違います。
連日のように1時間以上愚痴のような話の相手をしなくてはいけないということもざらのようです。
そして⓷の公文書作成や議員レクなども幹部職員の気質や国会議員に気質によってはかなりストレスがたまることがあるようです。
ここで具体名こそ出しませんが私の後輩もとある国家議員の上から目線の態度にはかなりムカついたと愚痴をこぼしてきました。
こういったストレスのたまる業務をこなして帰宅が早くて終電・・・
踏んだり蹴ったりですよね(笑)
⓸国家公務員の超過勤務 残業代よりも無駄な仕事をなくすことを率先すべき!
さてこのように非常に大変な国家公務員の霞が関本省勤務。
しかも最近は国家公務員の人員減がおしすすめられているため本省といえども職員削減となるところは多々あります。(ちなみに私の後輩も10月から係員が1人減った分ただでさえ多忙な業務がより大変になってしまいました。)
さてこうした職員減でより超過勤務が不可避かつより大変になってしまった背景からか霞が関勤務の国家公務員に対して残業代を適切に支給する動きが最近見受けられるようになりましたよね。
(おそらくこうした動きもあり昨年から20%もアップした残業代が予算として認められるところもあるのかなと個人的には思うのですが・・・)
しかしそのそも多くの職員は残業代の満額支給よりも定時で帰宅できるような業務内容を求めているわけです。
正直国家公務員の業務は本当にどうでもいいことで時間と手間をとる無駄の塊です。
まして人員減となるのであればもっと簡素化をはかり効率化をはかることで職員の負担やストレスも減りさらには残業代も減り税金も無駄にならずに済むわけです。
ところが・・・
この子供が考えてもわかるような当たり前のことができないのが国家公務員組織なんですよね(笑)
⓹「国家公務員の超過勤務 霞が関の残業代が初の400億円突破で本省離れが加速?」まとめ
以上「国家公務員の超過勤務 霞が関の残業代が初の400億円突破で本省離れが加速?」についてさらっとまとめました。
今回のニュースを見てまた本省離れが加速しそうですね!
元国家公務員としてはこうやって組織が崩壊していくさまがみていて非常に滑稽で気持ちがいいです(笑)
ちなみに私の後輩は身上調書に不満を書きまくって4月に運輸局に戻ってこれる見込み。
本当にお疲れさまでした。