本ブログでたびたびお話ししていますが私はかつて国土交通省の出先機関である運輸局に勤務していた元国家公務員です。
当時の経験をもとに国家公務員の給与や賞与といった国家公務員制度についての記事や国家公務員時代に目の当たりにしたパワハラや無断遅刻、勤務時間中に居眠りを繰り返す問題職員などの国家公務員組織の内情についての記事などを取り上げているところです。
最近ではそんな私の記事を現役国家公務員の方が目を通されることもあるようで同じ運輸局の方はもちろん他の行政機関に勤務される方からも記事について「共感した」「楽しみにしている」といったコメントをいただく機会が増え正直驚いているところです。
さて今日はそんな国家公務員関連の記事としてパワハラ関連についてです。
実は先日「やはりパワハラというものに対しては断固たる姿勢で躊躇なく速やかに告発すべし!」ということを再認識する出来事がありました。
その時のことを「国家公務員のパワハラ 処分を待つより速やかに告発して未然に防ぐべき!」として以下まとめていきたいと思います。
国家公務員のパワハラ 休憩時間中の訓示
先日私の知り合いの現役車検場職員からこんな話を聞きました。
「今度勤務する車検場に運輸局の幹部が業務の視察に来る。その際に訓示を行うのだが休憩時間である12時から行うとのことでやってられない・・・」と・・・(詳細はコチラ!)
さてこの訓示・・・簡単にいうと上の者が下の者に対して行う注意喚起のようなものなのですが・・・
ハッキリ言ってあまり意味はありません(笑)
完全にポーズとして行うだけのもの。(そもそもそんなもので不祥事がなくなればこんな簡単なものはありません)
その訓示をよりによって休憩時間中に行うというのです。
(国家公務員は勤務時間管理法によって休憩時間が12時から13時の間と決められています。)
こんな意味のないものを平然と休憩時間に行うことを当たり前のように決定する職場本部・・・
話を聞いているだけで沸々と怒りがこみ上げてきました(笑)
国家公務員の闇 違法状態が常態化
ちなみに公務員組織は法律を遵守し公務を行う組織ということは周知の事実だと思います。
しかしこと労働服務に関していえば法遵守どころか法を逸脱した完全なブラック企業です。
顕著な例が時間外労働です。
私も若いころは毎日夜の10時過ぎまで仕事をし土日に休日出勤をすることもざらでした。
・・・しかしそこまでやっても時間外労働として認められたのはわずか5時間ほど。
金額にしてかろうじて1万円を超える程度でした。
このように俗にいうサービス残業を職員に当たり前のように課しておきながら今度は訓示を行うためさらに休憩時間まで不当に搾取を図る・・・
国家公務員組織というのはハラスメント防止とうたいながらその実組織そのものがパワハラを行う矛盾した組織なのです。
上述のとおりこの矛盾に怒りを覚えた私。
現役職員よりなぜ元職員が怒りを感じているのかというツッコミは置いておいて(笑)
私に情報提供した職員同意のもと職場本部に告発するに至ったのでした。
国家公務員のパワハラ 休憩時間中の訓示を告発した結果
さてこのような経緯で運輸局の幹部職員による休憩時間の訓示につき以下の内容で運輸局の行政相談窓口に告発を行いました。
・休憩時間に訓示を行うことは不当に休憩時間を搾取するものでパワハラかつ法律違反ではないのか?
・不当に搾取される代わりの休憩時間は付与されるのか?されないのであれば時間外手当が発生するという理解でよいか?
・訓示を休憩時間に行うことにどんな必要性・合理性があるのか?
私の追及に対して運輸局は珍しく(笑)迅速な対応を見せました。
メールで告発をしたのですが翌日には予定表を作成しなおした旨の返信が・・・
これにより訓示の開始時刻が早まり当然終了時刻も12時までに終わるように調整!
晴れて私の知り合いは不当に休憩時間を搾取されることを回避となったのでした。
国家公務員のパワハラ 処分を待つより速やかに告発して未然に防ぐべき!
さて今回この運輸局幹部職員の休憩時間中の訓示というパワハラを問題が発生する前に告発して未然に防いだことで確信したことがあります。
以前私が職員時代に無断遅刻を繰り返す上に暴言やカッター等を机に投げつけてくるというパワハラ上司を告発した記事を書きました。
この元上司については告発してから約1年半が経過するのですが・・・
実はいまだにまったく進展がありません。
「まだ具体的な調査すら行っていない」というのが運輸局の回答です。
まあここまで遅いのは関東運輸局人事課が特別無能なだけ(?)という気もするのですがとにかく「ことが起きてから」では非常に対応が遅いのです。
対して今回「ことが起きる前」に告発したところその翌日には対応に動くという迅速ぶり。
つまり国家公務員のパワハラはハラスメントが発生後に告発して処分を待つよりも発生しそうな可能性が高い段階で率先してしかるべき部署に告発を行うことで未然に防ぐことが非常に効果的なのです!
以上「国家公務員のパワハラ 処分を待つより速やかに告発して未然に防ぐべき!」についてまとめました。
今回私が告発するに至った情報提供をした職員もそうなのですがいまだ根強い「我慢することを美徳」と考える風潮・・・
そしてそこにつけこんで無償労働を課し休憩時間まで搾取しようとする国家公務員組織。
この悪循環を改善するためにももっと現役職員が率先して「おかしいことはおかしい」声をあげ未然にハラスメントを防ぐことがこの問題の何よりの解決策ではないのでしょうか?