本ブログで度々お話ししていますが私は国土交通省の出先機関の運輸局にかつて勤務していた元国家公務員です。

その当時の経験を踏まえたうえでの国家公務員の給与や年収、さらにはパワハラなどの国家公務員組織の内情などの国家公務員関連の記事も書いているところです。

今回は国家公務員の転勤について記事を書きます。
国家公務員の転勤は定期的に行われる人事異動に基づいて行われます。

さてこの人事異動は職場本部の人事部門が決定します。
当然のごとくこの決定には一般の職員は関与することはできません。
しかし自分の人事異動の希望を人事部門に訴える機会は保証されています。

それが身上調書という制度です。

今日はこの身上調書について「国家公務員の転勤について 身上調書は人事異動の際に考慮されているのか?」として以下まとめていきたいと思います。




➀国家公務員の転勤 職員の希望を伝える身上調書について

まずはこの身上調書というものについてお話ししていきます。
一言で言ってしまうと人事異動についての希望調査書のようなものです。

運輸局の場合は毎年11月に実施されていましたが年1回職場本部の人事部門より「人事につき希望がある職員は〇〇日までに提出してください」というかたちで各職員に配布されます。(私が職員だったころは紙媒体でしたが最近はメールの中の添付ファイルとして送付され提出も添付ファイルで行うことが多いようです。)

この中で「転勤の希望はあるか否か?」「転勤するならばどこの職場がよいか?」「職種についてやってみたい仕事はあるか?」等々質問事項が設けられています。

そしてこれに応えていくことで自身の希望を職場の管理職を通じて職場本部人事部門へと反映させる形になります。

➁国家公務員の転勤 職員の希望を伝える身上調書 その他の記載欄は超重要!!

さてこの身上調書ですが上述した質問事項のほかに「その他」という記載欄があります。

実はこのその他の欄がとても重要です。
自分の思っていることを忌憚なく書く場として設けられているのですが・・・

自分の今の職場での不満をここぞとばかりに書き綴ることでより異動の希望を伝えることやハラスメントにあっている場合はそれを訴えるという場にもなります。

また「2度とコイツとだけは仕事をしたくない!」という職員は誰でも1人や2人いると思います。
その具体名を書き「この人たちとは2度と一緒にしないでほしい」と強く訴えることの場としても利用できます。

⓷国家公務員の転勤 職員の希望を伝える身上調書は人事部門に考慮されている?

ではこの身上調書・・・職場本部の人事部門はその記載内容をどこまで考慮してくれているのでしょうか?

さて日頃このブログで運輸局人事部門の批判記事を度々書いている私ですが・・・たまには肯定的な意見も書いておきましょう(笑)

この身上調書については全くすべてが希望通りというわけではないものの意外と異動の差異考慮してくれているという実感があります。

特に私の場合は上述のその他欄に二度と仕事をしたくない職員の名前をこれでもかというくらい書き綴っていたのですが・・・これらの職員と同じ職場になることは退職するまでありませんでした。

またある時「女性職員のいない職場にしてほしい」旨身上調書のその他欄に記載したのですが・・・
それが効いたのかその直後の人事異動では見事に男性職員のみの職場に異動となりました。
(もっともその代わりに片道約2時間の遠距離通勤を喰らう形にはなりましたが・・・)

⓸国家公務員の転勤について 身上調書は人事異動の際に考慮されているのか?

以上「国家公務員の転勤について 身上調書は人事異動の際に考慮されているのか?」についてまとめました。

私の経験に基づいてのお話になりますが「考慮されている」というのがその答えになります。

もっともこのその他欄を有効活用している職員はあまりいなかった記憶があります。

「やらむ損よりやった損」という格言がありますがこの身上調書も同じこと。

「書かぬ損より書いた損」です。

もっと自分の不満を強く記載することでこの身上調書を有効活用する・・・
そんな職員が増えればいいのになと思いつつ本記事を終了したいと思います。