国家公務員のエリート官僚たちの早期退職がここ最近よくニュースになっています。
その理由としては激務や人間関係に耐えかねてメンタルを病んでしまったことによるものが多いです。
しかしこの国家公務員の早期退職は官僚に限ったことではありません。
ノンキャリアの職員の間でもその動きは顕著です。
また同様の理由でメンタルを病んで休職となる職員も昔と比べて明らかに増えています。
しかし公務員組織の人事部門は職員のメンタルヘルスに配慮した人事を行うことはありません。
そのため年を追うごとに公務員組織は崩壊に近づいているのです。
以下「国家公務員の人事異動にメンタルヘルスの概念はなし!休職者や早期退職者は増加する一方?」として元国家公務員の筆者の経験をまじえながらまとめていきます。
目次
➀国家公務員人事異動にメンタルヘルスの概念なし!!・・・私の人事異動のケース
冒頭でもお話ししましたが国家公務員の人事異動には職員のメンタルヘルスが配慮されることはまずありません。
私の場合ですが職場の環境にあまりのひどさにメンタルを病み仕事に支障が出るようになったためメンタルクリニックを受診したところ「要自宅療養=休職を要する」の診断書が発行されるほどの状態でした。
しかしその時期が業務の繁忙期だったこともあり無理をして職場にはいっていました。
そして診断書に関しては自分の人事の際の参考資料として所属する管理職を通して人事課に提出してもらいました。
ところがその2日後に片道に電車1時間以上+バスで1時間以上かかる僻地への人事異動の内示が!!
しかもその異動先は以前人事課から「県内で引っ越さずに通えるところはどこか?」という調査があった際に「〇〇以外です」と答えた経緯があるのですが・・・その唯一引っ越しを要する部署であるとして答えていた部署なのでした。
➁国家公務員人事異動にメンタルヘルスの概念なし!!・・・復職したばかりの職員が本省行き
さてここまでは私の体験をもとにお話ししました。
国家公務員時代は「こんなひどい人事を行うのは自分の組織くらいだ!!」と思っていたのですがツイッターなどで公務員の方々のツイートを見ているとどこも似たり寄ったりであることがわかりました。
なかでも一番ひどいと思ったのが某国の行政機関のメンタルを病んでの休職から復帰したての職員を激務の本省へ出向させるという人事です。(しかもこの方は若い女性職員の方です。)
またこの職員の方は本省に出向早々に自分の所属する係以外に複数の係の兼務を任せられるなど大変な思いをされている様子。
出向先の本省でも配慮のある扱いは受けてらっしゃらないようです。
⓷国家公務員人事異動 なぜ公務員組織はメンタルヘルスに配慮した人事を行えないのか?
では何故公務員組織はこのように職員のメンタルヘルスに配慮した人事を行うことができないのでしょうか?
その答えはズバリ「余裕がないから」です。
今国家公務員組織ではハイペースで人員削減が進んでいます。
そこに早期退職者や休職者が追い打ちとなって残る職員に襲い掛かります。
そのため「メンタルを病んでいるから希望通り楽な部署に配置転換させます」といったメンタルヘルスに配慮した人事を行う余裕がもはや組織に存在しないのです。
⓸「国家公務員の人事異動にメンタルヘルスの概念はなし!休職者や早期退職者は増加する一方?」まとめ
以上「国家公務員の人事異動にメンタルヘルスの概念はなし!休職者や早期退職者は増加する一方?」でした。
このように公務員組織がメンタルヘルスに配慮した人事を行うことはありません・・・というよりやりたくてもできないのが現状なのです。
この部分をないがしろにしたままでは休職者や早期退職者がとまらないのも事実。
しかし悲しいことにメンタルを病んだ職員の現状の選択肢は➀命を削って仕事をするか➁休職あるいは早期退職するかの2択しか存在しないのです。