よくネットなどで国家公務員の年収の年齢別データなるサイトをみかけますよね。20代、30代、40代でこれくらいもらっているというのが数字やグラフをもって説明されています。それによって年収の推移を把握することで「20歳30歳40歳でこれくらいの年収がもらえるのか」と今後の人生設計を立てる上での指針ともなる貴重なデーターともいえますよね。そこで今回や実際に国家公務員として勤務した経験を持つ元職員としてこのサイトでよくみかけるデーターが果たして実際の年収と合っているのか検証していきたいと思います。
目次
まずはよくみかける国家公務員の年収の年齢別データーまとめ
よくみかけるサイトを平均すると大体以下のようなデーターになります。
20歳での月給が20~25万円程度。ボーナスが年間80~90万円ほどで総年収は340~390万程度。
25歳での月給が29万円程度。ボーナスが年間105万円ほどで総年収は約450万円程度。
30歳での月給が35万円程度。ボーナスが年間120万円ほどで総年収も約540万円程度と500万円の大台に乗ります。
40歳での月給は45万円程度。ボーナスが年間170万円ほどで総年収が約720万円程度と700万円の大台に乗ります。
※私は40台で退職したためよくみかけるサイトの真偽について検証できるのはここまでとなります。40歳以降のデーターは省略させていただきます。
私が実際にもらった年収。年齢別まとめ
私は22歳に入庁したのですが、入庁した22歳そして25歳、30歳、40歳のデーターを以下まとめます。
22歳での月給は約20万円。ボーナスは年間で約60万円ほどで総年収300万円ほどでした。
25歳での月給は約25万円。ボーナスは年間で約90万円ほどで総年収は約400万円ほどでした。
30歳での月給は約30万円。ボーナスは年間約100万円ほどで総年収は約450万円ほどでした。
40歳での月給は約35万円。ボーナスは年間約150万円ほどで総年収は約600万円ほどでした。
サイトとデーター検証をしてみた結果
さてではよくみかけるサイトのデーターと私の実際の年収額を比較するとかなりの差異があることに気が付きますよね。25歳では450万-400万で差額が50万円。30歳では540万-450万で差額が90万円。40歳では720万-600万でその差額は三桁越えの120万円にもなります。
さてこの差額を見ると「あれ?こんなに差額があるということはサイトのデーターはいい加減なデーターなのかな?」と思われる方が多いかもしれませんね。しかし私から見るとこのサイトのデーターは大体合っているということが言えると思います。
というのも私も勤務していた部署。特に25歳以降は残業が全くといってもいいほどない部署に在籍していたため超過勤務手当・・・すなわち残業代というものがまったく支払いがありませんでした。また私は霞が関の本省勤務ではなく出先機関勤務であったため本省職員に比べて昇給のスピードも遅いという点もあります。すなわち私の国家公務員としての給与は国家公務員としての給与の最低レベルの給与ということがいえるのです。
一方本省職員は徹夜が当たり前の激務をこなす職員の集まりのため超過勤務手当の支給額も軽く2桁越え。さらには本省勤務ということで特別手当も支給されます。実際に大学の同期で本省勤務のノンキャリアの友人がいますがお互いの給与について話したところ私と180万くらいの違いがありました。
ですから本省勤務の方々も当然入ったうえでの全体のデーターをもとに算出しているであろうサイトのデーターはおおむね合っているということができると思います。ですからサイトのデーターを見て本当にこれだけの給与がもらえるのか心配されている方がいれば「本省勤務であればこのデーターの額はもちろんそれ以上の高額の給与をもらうことができますよ!」と自信をもってお答えします。
逆に私のような出先機関で残業が全くない部署に勤務の方であれば私が実際にもらっていた給与額が自身のもらえる給与額のいいモデルケースということになります。
またとにかく給与を優先して働きたいという方へ伝えたいのですが出先機関はいくら残業をしても本省に比べて予算がないため超過勤務手当が満額支給されることはまずありません。必ず本省を希望しましょう!!
というわけで今回はよくサイトでみかける国家公務員の年収の年齢別データーについて20~40台を国家公務員として勤務した元職員の立場からその真偽について検証してみました。